御燗
■ 燗上がりと燗下がり
日本酒の楽しみ方の一つにお燗
がある。 夏には燗酒はあまり飲まないが、特に寒い冬には、お燗も良いなあと思うのである。 一般には燗をつけない吟醸酒を飲むことが多くなったので、冷
やで飲む事が多くなった。 吟醸酒を熱燗にすると香りが飛んでしまうことが有るので、お燗をすること事態ダサイと思われている気もするが、そんなことは無
いと思う。 燗をつける、つけないは好みの問題。
「燗上がり」をする酒とは、お燗をす
ることにより美味しくなるお酒で、「燗下がり」は逆に不味くなるお酒のことを言う。
■ いつから御燗をするようになったか
これもいつからかは、はっきりとは分
かっていない。
初めて文献に登場するのは平安時代中期で、小さな銅製の鍋に酒を入れて直接火にかけて暖めていたらしい。
直燗(じきかん)などと言うが、あまり勧められるやりかたではない。お酒にダメージを与えやすいのである。
御燗をしたのは、江戸時代中期
までは、菊の節句(九月九日)から桃の節句(三月三日)までらしく、暖酒(あたためざけ)といわれたようである。
■ 御燗をする訳
なぜ、御燗をするようになったのか
は、はっきりとはしていない。しかし最初は寒い時期だけだったという事が分かっているので、体を温めるためだったのではないか、と考えられている。
また、東洋的な医学思想が背景になっているという説もあり、実際「養生訓」には冷酒は体に良くないと書かれている。
また御燗をすると口当たりがよくなりこくも出るからという説、御燗をしたほうがゆっくり飲むから悪酔いしにくいから、という説もある。
■ 御燗の温度
お燗の温度には大ざっぱに次のような名前が
ある。 おそらく規則で厳密に定義されているわけではないので、出典によっては若干の違いがあるかもしれない。
日向燗(ひなたかん)
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30度くらい
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人肌燗(ひとはだかん)
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35度くらい
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ぬる燗
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40度くらい
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上燗(じょうかん)
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45度くらい
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熱燗(あつかん)
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50度くらい
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飛びきり燗
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55度くらい、それ以上
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こんなにお燗の温度が分けられているのも驚
きだが、自分の好みの温度にするのは以外と面倒。 最も簡単なのは電子レンジを使う事かなあ。でも、電子レンジでやると趣が無いし、味わいが今ひとつと思
う。
電子レンジの原理は、マグネトロンから出す
電磁波で分子を振動させ、いわば摩擦熱で暖めるもの。 酒も随分と混ぜられてしまうことになる。 試してみたのだが、特に端麗なお酒は影響がはっきり現れ
て、味が濁ってしまう。 安い酒ならよくわからないが。
やっぱり御燗は、お湯に酒を入れた容器を入
れてやるに限るかな。
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